バスケを始めて2年弱で勝ち取った日本代表 〈男子U-18日本代表 シェーファー アヴィ幸樹選手〉

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 現在、世界への切符を手にすべく「第24回FIBA ASIA U-18男子バスケットボール選手権大会」を戦っている男子U-18日本代表チーム。三上 侑希選手、杉本 天昇選手、西田 優大選手のシューター陣とともに、三森 啓右選手、西野 曜選手、そしてシェーファー アヴィ幸樹選手のインサイド陣の期待値も高い。なかでも203cmのシェーファー選手の力はまだまだ未知数。高校2年の夏からバスケットを始めたばかりであり、ようやく2年目を終えようとしている。

 アメリカ人の父と日本人の母を持ち、夏休みの間はアメリカの祖父の家に帰省。遊びでバスケットをすることはあったが、サッカーに魅了されていた。中学校までは全国大会に出るような強豪クラブに所属するサッカー少年であった。同時に、グングンと伸びていく身長に対し、「プレイが追いついていかず、ちょっと限界を感じていました」と悩みも抱く。転機は中学卒業後にやってきた。神戸から東京へ引っ越すこととなり、新たなサッカークラブに入らなければならない。しかし、9月から始まるインターナショナルスクールと、日本の新学期の時期は異なる。夏休みの時点ではどのクラブも募集を締め切っており、行き先が決まらなかった。1年間はインターナショナルスクールのサッカー部に籍を置いてみたが、全国を目指していたこれまでとのレベルの差が激しくモチベーションも上がらない。
「全然レベルが低く、これでは時間の無駄だからと思い、それならばバスケットでもやろうと思って始めました」
 シェーファー選手の身長を生かすことができるスポーツに巡り会えたのは運命かもしれない。同じく今、男子U-18日本代表選手として戦っていることも偶然とは言えない気がしている。

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 本格的にバスケットを始めた1シーズン目を終えた2015年夏、オフシーズン中に活動する”東京サムライ”というインターナショナルスクールの選抜チームに参加。男子U-16日本代表の練習相手として、その東京サムライが味の素ナショナルトレーニングセンターがやってきた。
「ただ一つの対戦相手としか見てなかったですが、これが日本のトップレベルなのかと思わされました」

 インターナショナルスクールに通う選手ゆえ、国籍がどこなのかわからない中、積極的に情報を収集したのはトーステン・ロイブル ヘッドコーチだった。
「僕の誕生日や本当に国籍は日本なのかなどいろんなことを聞かれました(笑)。インターナショナルスクールから急に日本代表に選ばれるという前例がないわけです。でも、ロイブルコーチと話をしているときに、あれ?もしかしたら僕でも日本代表になれるのかな?とそこで少し意識しました」

 東京サムライと男子U-16日本代表とのスクリメージは2回行われ、「2度目の方が1回目より良いパフォーマンスを見せることができました」と自信を見せた。その後のトップエンデバーに召集されたシェーファー選手は、「本当に感動しました。本当にこんなことがあり得るのかと驚きました」と素直に喜びを表現していた。

 男子U-18日本代表として、ドイツ遠征やU-17チェコ代表を相手に国際試合の経験を積む。さらに個人としても、中国で行われたNBA選手らが指導するキャンプに参加したり、東京サムライとしてアメリカで試合をこなす。様々な運や機会を自ら手繰り寄せながら確実に成長している。実際、合宿を重ねる度に上手くなっており、見ていて楽しい選手だ。合宿中は、「何もかもが新しいことばかりで、楽しいことばかりです」と目を輝かせていた。

 今後についても、バスケットが上手くなりたいという思いが強くなり、春に決めていた進路先を変更している。
「最初はディビジョン3でも良いからアメリカの大学に行こうと思っていました。でも、もっと高いレベルでプレイしたいと思うようになり、プレップスクールに行くことにしました」
 9月からブリュースターアカデミーというプレップスクール(※バスケットと勉強の両方を伸ばし、大学進学に備える予備校)に行くことが決まった。
「渡邊 雄太さんがいたセントトーマスモアとか、テーブス海くんが行っているクリスチャンアカデミーと同じリーグです。今から楽しみです」

 渡邊選手がセントトーマスモアに在籍時代、決勝戦で敗れたのがブリュースターアカデミーだった。全米屈指のプレップスクールで技術を磨き、ディビジョンⅠの大学入りが今の目標である。
「その前にこのFIBA ASIA U-18選手権に日本代表として出場できることは、自分にとってもすごく良い経験になります」
 大会を通じて、ますます進化を遂げるシェーファー選手。今大会で3位以上となり、FIBA U-19世界選手権の切符を手土産にアメリカへ渡るためにも負けられない。

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シェーファー アヴィ幸樹

  • 1998年1月28日生
  • 203cm/94kg/センター
  • 大阪府出身
  • 神戸大学附属中等教育学校~セント・メリーズ・インターナショナル・スクール
  • 平成28年度男子U-18日本代表選手(第24回FIBA ASIA U-18男子バスケットボール選手権大会 出場)