日本学生選抜メンバー12名が決まり、合宿の成果を試す李相佰盃は5月13日より開催

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 2016年2月~3月、45名の候補選手を招集し、3回にわたる強化合宿を行なってきた平成28年度バスケットボールユニバーシアード男子日本代表チーム。その後、全日本大学バスケットボール連盟は、45名から一挙に15名まで絞り込んで、4月に2度の強化合宿を実施しました。
 最終日となった4月24日(日)、韓国・天安にて5月13日~15日に開催される「第39回李相佰盃日韓学生バスケットボール競技大会(以下、李相佰盃)」(主管:全日本大学バスケットボール連盟)に向け、日本学生選抜メンバー12名が発表されました。2017年8月、台湾・台北にて開催される「第29回ユニバーシアード競技大会 バスケットボール競技」で世界一を目指すこのチームにとって、最初の国際試合であり、これまでの合宿の成果を試します。

 4月に行われた合宿は引き続きハードワークを行うとともに、チーム戦術を浸透させるため、「マンツーマンのオフェンスとディフェンス、さらにチームディフェンス、そして昨年のユニバーシアードで手応えを感じていたチェンジングディフェンスを池内コーチにお願いして練習をしました」と話すのは陸川 章ヘッドコーチ。李相佰盃は陸川ヘッドコーチとともに、昨年のユニバーシアードで指揮を執った池内 泰明コーチと比嘉 靖コーチがアシスタントに入り、過去の大会をしっかり引き継いで来年の本番へ向かいます。

202cmの野口 夏来選手(専修大学 2年)は初の国際大会に臨む
202cmの野口 夏来選手(専修大学 2年)は初の国際大会に臨む

 インサイドを務めるビッグマン3人(高橋 浩平選手/197cm、野口 夏来選手/202cm、平岩 玄選手/199cm)は、いずれも下級生たちです。これまでの候補選手の中にも1年生ビッグマンが多くおり、最後まで激しく争っていました。陸川ヘッドコーチも、「12名を選ぶのは本当に大変でした。みんな努力してくれましたし、それぞれ良いものを持っています。今回はサイズや将来性、特にビッグマンはここで経験させなければいけないと思って多めに選んでいます」と説明。
 初めて日の丸を背負って国際舞台に立つ野口選手は、「森下(魁/筑波大学 1年・205cm)や山本(浩太/東海大学 1年・203cm)は僕よりも身長やがたいが大きかったので、ゴール下では工夫してプレイし、彼らに負けないようにしていました。韓国は大きく、パワーもあると思うので、それに負けないように、大会までの期間もしっかり準備をして万全の状態で臨めるようにしたいです」と意気込みを語りました。
 1年生ながらも、「第3回FIBA U-17男子バスケットボール世界選手権大会」を経験している平岩選手は、「世界一のアメリカと対戦した時はフィジカルで相手に押されて、全く相手になりませんでした。その経験があるので、アメリカに比べればある程度はできるという自信はあります」と話すとともに、体を張ってペイントエリアを制します。

 フォワード陣もビッグマンと遜色ない195cmオーバーが揃っています(馬場 雄大選手/195cm、杉浦 佑成選手/196cm、林 翔太郎選手/196cm)。昨年のユニバーシアード日本代表選考合宿で落ちた悔しさをバネにアピールしてきた林選手も初めて国際大会出場を決めました。「本当にうれしいの一言に尽きます。昨年と比べて、1on1からどれだけシュートを決めるかを元(炳善)コーチ(東海大学九州)のもとで意識しながら頑張ってきました。最終的にショットを決めることができたことが認められたのかなと思っています」と喜びの声を上げます。
 陸川ヘッドコーチは「可能性あるビッグサイズのガードも結構いますので、しっかり経験させながらさらにステップアップさせていきたいです。非常に楽しみな選手が多いです。秋の大学リーグ戦やインカレ(全日本大学選手権大会)で、下級生たちがたくさん試合に出て、その存在を示して欲しいですね」と選考から漏れたメンバーの活躍に期待しています。ユニバーシアードへの参加資格を持つ全員がさらに切磋琢磨しながら、世界一を目指します。

 昨年の李相佰盃は1勝2敗、過去の通算成績を見ても30勝79敗3分と大きく負け越している日本学生選抜チーム。これまで38回を数える李相佰盃において、韓国学生選抜チームに勝ち越したのは6回だけ。3連勝したのは、たった1回しかありません。
 2013年、世界への切符を掴んだ「第3回FIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会」の準々決勝で韓国を75-71で破りました。その経験をしている平岩選手は、「あの時からの3年間で他の国々との差が開かれた、と聞いています。これまでと同じように差をつけられていてはダメなので、その差がどうなっているかを図るためにも今から試合をするのが楽しみです」と話していました。2005年大会以来、11年ぶりの勝ち越しへ向け、日本学生選抜チームの活躍にご声援をお願いいたします。

■大会概要
大会名:第39回李相佰盃日韓学生バスケットボール競技大会
日 程:2016(H28)年5月13日(金)~15日(日)
開催地:韓国 天安 祥明大学校

■チームスタッフ
ヘッドコーチ 陸川 章 (東海大学)
アシスタントコーチ 池内 泰明 (拓殖大学)
アシスタントコーチ 比嘉 靖 (大阪体育大学)
トレーナー 吉本 完明 (青山学院大学)
マネージャー 岩部 大輝 (東海大学)
マネージャー 齊藤 尋太郎 (全日本大学バスケットボール連盟)

■選手
#2  満田 丈太郎 (筑波大学 4年)
#6  馬場 雄大 (筑波大学 3年)
#7  成田 正弘 (拓殖大学 4年)
#8  佐藤 卓磨 (東海大学 3年)
#9  安藤 周人 (青山学院大学 4年)
#11 高橋 浩平 (青山学院大学 2年)
#14 伊藤 達哉 (東海大学 4年)
#17 杉浦 佑成 (筑波大学 3年)
#24 林 翔太郎 (東海大学九州 3年)
#25 平岩 玄 (東海大学 1年)
#32 野口 夏来 (専修大学 2年)
#46 生原 秀将 (筑波大学 4年)

熊本で被災した林 翔太郎選手(東海大学九州 3年)
熊本で被災した林 翔太郎選手(東海大学九州 3年)

 李相佰盃メンバー入りを果たした東海大学九州の林 翔太選手は、先月発生した「熊本地震」で被害にあった一人です。
「本当にひどかったです。1度目の地震の時は3階の部屋にいました。揺れ始めてからは、自分も何もできませんでした。電気も停電し、上から物が振ってきたので、寮の中はみんなで『逃げろ』と声を掛け合って外に出て避難しました。そこから落ち着いたので、また寮に戻ったところで2度目の本震が来ました。その後はもう寮には戻れない状況になりました。タンスも全部倒れ、ひどいことになっています」と恐ろしい体験を振り返ってくれました。
 現在は陸川ヘッドコーチが指揮を執る東海大学で、学業とバスケットを行なっています。「この状況でバスケをできていることをすごく感謝しています。チームメイトや自分を応援してくれている九州の人を代表して、その思いに恥じないように、自分にできることを頑張りたい」です」と抱負を述べていました。

 現在、公益財団法人日本バスケットボール協会(JAB)では、クラウドファンディングを利用したインターネットでの平成28年熊本地震に対する募金活動を行なっています。熊本を中心とした九州地方で被災されたバスケットボールファミリーも多くいます。皆様の温かいご支援をお待ちしております。