走って3Pシュート、動いて3Pシュート 〈女子日本代表 栗原 三佳選手〉

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 2013年、Wリーグのルーキーシーズンを終えた後、2度目のユニバーシアード女子日本代表チームに選出され、世界の大学生たちと対戦。6試合で15本の3Pシュートを決め、平均10.7点。1年目のWリーグでは、ファイナルまで勝ち進んだトヨタ自動車アンテロープスにおいて全試合で先発出場を任された。ユニバーシアード競技大会から帰国した直後、日本代表を視野に入れてるか、と質問を投げた。
「目標ではありますが、まだそのレベルではないと思っています。いろんなことに対して、もっと成長していかなければいけません」
 Wリーグ1年目は平均9点、3Pシュート成功率は29%だったが、翌シーズンは平均13.7点、38.6%に躍進。たった1年で日本代表レベルまで引き上げ、2014年FIBA世界選手権に挑む12名に栗原 三佳選手は選ばれた。
「実力をつけたら、きっと選ばれるだろうという思いはありました。日本代表に入りたいから頑張るのではなく、リーグ戦の活躍で認められれば、きっと呼んでもらえるに違いない。そんな感覚でした」

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 初めて日本代表合宿に参加した時、周りの選手たちを観察することから始まった。
「はるかにレベルが高い人たちと一緒に練習することで、勉強できることがすごく多い場所です。違うポジションの選手はただただ『すごいなぁ』と感心させられたり、『これは生かせるな』というプレイもあります。コート上だけではなく日頃の生活から学ぶことも多く、初めて入った時はそればかりを見ていました」
 吉田 亜沙美選手は誰よりも早くコートに現れ、必ず練習前に決められたシューティングをこなしていた。大神 雄子選手の場合はシューティングに加え、ウェイトトレーニングをしてモチベーションを上げて練習に入っていた。「シンさん(大神選手のコートネーム)の真似はできないと思いましたが、このレベルにいる人たちはここまでするんだ」と衝撃を受けた。観察範囲はコート内だけではない。
「食事の摂り方で参考にしたのはレイさん(三谷 藍選手)。あの年であれだけ動けるのはなんでだろうと思っていろいろ行動を見ていたら、しっかりご飯を食べて、時間を作ってしっかり体を動かしていました。それを見て、見習おうと思いました」

 日本代表初選出から今年で3年が経過。選手たちを観察し、良い部分は積極的に盗んできたことがベースとなり、進化を続けている。

 3Pシュートは日本がオリンピックで勝つための生命線であり、栗原選手への期待は大きい。勝利に貢献するため、自身の長所に磨きをかけてきた。
「昨年までは、パスをもらってシュートを打つだけしかできていませんでした。でも今は、もらってからドリブルを使って3Pシュートを打つ場面が増えました。パスのもらい方も工夫をしていますが、もらってからの判断であったり、相手に対してズレを作ってシュートを打つことを練習してきました。そこはバリエーションとして増えた部分です」

 国内で2度行われた「三井不動産 BE THE CHANGE CUP」でも、レベルアップした成果を発揮している。セネガル代表との対戦では、課題を持って取り組んできたディフェンス面での成長も見られた。
「世界ではセンターも身長では負けてますが、それ以上にフォワードの身長差が大きく、ポストアップされてしまうところが弱点でした。ディフェンスの穴であるポストをしっかり守って、ブレイクにつなげる良い形が出せた2戦目と3戦目は、しっかり走れていたのが良かった点です」
 ヨーロッパ遠征で手応えを感じていた身長差を埋めるチームディフェンスは、多くのファンが集まったセネガル戦でも見せることができた。

 昨年のアジア予選では期待に応えることができず、4戦目から先発を外される悔しい思いをした。足りなかった部分を、再び1年でレベルを引き上げてオリンピックへ向かう。
「オリンピックで発揮したいのは、今までやってきた3Pシュート。走って3Pシュート、動いて3Pシュート、マークがきつくなってもかわして3Pシュート、周りと合わせて3Pシュートなど、積極的に狙っていきたいです」

 世界に栗原選手の3Pシュートがどこまで通用するか、みんなが楽しみにしているところだ。
「絶対に相手には日本の情報がまわっていると思いますので、どういう感じでマークしてくるのか期待しています。すごいハードに守ってきたら、世界に警戒される選手だと思われることはすごいうれしいことです。そう思われるように試合をこなしていきたいですし、自分が守られることで他の選手にスペースができるわけですから、しっかりチャンスを見出していきたいです」

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栗原 三佳

  • 1989年5月14日生
  • 176cm/68kg/スモールフォワード
  • 大阪府出身
  • 枚方市立東香里中学校~大阪薫英女学院高校~大阪人間科学大学~トヨタ自動車 アンテロープス
  • 平成28年度女子日本代表選手
  • 平成27年度女子日本代表選手(第28回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会 出場)
  • 平成26年度女子日本代表選手(第17回FIBA女子バスケットボール世界選手権大会 出場)
  • 平成25年女子ユニバーシアード日本代表選手(第27回ユニバーシアード競技大会 バスケットボール競技 出場)
  • 平成23年女子ユニバーシアード日本代表選手(第26回ユニバーシアード競技大会 バスケットボール競技 出場)