世界の大きな相手に立ち向かった選手たち 〈女子日本代表 間宮 佑圭選手/髙田 真希選手〉

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「いかに地味な仕事を派手にできるかに着目して、自分らしくしっかりコートに立ちたいです」
 オリンピックメンバーに選ばれた時、#6間宮 佑圭選手はこのように抱負を述べた。リオの舞台では平均20.1分コートに立ち、平均6.2点/2.7リバウンド。2014年、予選ラウンド3試合で終わったFIBA世界選手権の時と比較すれば、平均8.3点/4リバウンドと2年前より数字は落ちている。しかし、意気込み通りの地味な仕事をしっかりこなしてくれた。大きな相手にも勇気を持って体を張り、ペイント内でのポジション争いに勝ってボールをゴールに近づけた。ファウルを取られてしまったが、アメリカの#4リンゼイ・ウェイレン選手の体を浮かせるほどのぶつかり合いを見せ、フィジカルでは負けてない。アメリカ戦では8得点を挙げた。

「世界と戦うのに慣れてきたのかなと思います」
 今年はフランス、ベラルーシ、チェコ、アルゼンチンと様々な土地へ出向き、16位の日本よりもFIBAランキング上位チームとの対戦を多くこなしたことが功を奏した。「海外遠征やゲーム数が例年に比べて日数も多かったことで、海外の選手や環境で試合をすることに慣れたことが、コートを離れたところでもプラスに働いていました」とも間宮選手は話している。苦しい海外遠征の成果をオリンピックの本番で発揮することができた。
「怯むことなく自分たちのペースで戦うことができ、相手に圧倒されることなく、しっかり自分たちのバスケットを40分を通して作れるようになりました」

#8髙田 真希選手
#8髙田 真希選手

 間宮選手と交代でコートに入り、淡々とジャンプシュートを決めたかと思えば、闘争心むき出しにドライブで得点を挙げていったのは#8髙田 真希選手である。平均8点を挙げ、頼もしいベンチメンバーとして活躍を見せた。「ジャンプシュートとドライブは今大会でどこを相手にしても通用していましたし、アメリカに対してもそのプレイはできました」と自信に満ち溢れている。6試合を戦った中で、髙田選手自身が挙げるベストパフォーマンスは2戦目のブラジル戦だ。
「ブラジル戦の前半は、チームに良い流れを持ってこられることができたと思います。走って速攻を出したり、ジャンプシュートを決めることができ、そこから前半の終わりと後半の出だしに日本の良い流れをつなげることができました」
 その試合で挙げた12点全てを第2ピリオドに叩き出し、47-33とリードを広げる。勢いづけた髙田選手の活躍もあり、82-66と快勝して2連勝を飾った。

 日本の強さについて、間宮選手は「オリンピックに入る前から、日本が理想とするバランスが取れたバスケットさえできれば、絶対に世界と戦えると思っていました」と話し、その全てをアメリカ戦で出すことができた。「アメリカ戦は思っていた通りに試合が運ぶことができ、手応えを感じました」と、頼もしい感想を続ける。

 髙田選手は、改めてリバウンドを課題に挙げた。
「どこと対戦しても相手の方が大きいので、もう少しボックスアウトをしっかりして、リバウンドを取れるようにしなければいけないことを改めて肌で感じました。これからの自分の課題として取り組んでいきたいです」
 分かってはいたことであり、リバウンドは小さな日本にとっては大きな課題として払拭できずにいる。しかし最高の舞台を経て、その重要性を痛感させられたとともに、レベルアップできるきっかけを掴めたことだろう。

 日本を旅立つ前、「まずは自分が楽しむこと」と話していた間宮選手。その思いは選手全員が同じであり、ベンチにいる時の髙田選手は立ち上がって笑顔でチームを盛り上げてくれた。最後まで観客席にいるさまざまな国のファンに声をかけられ、笑顔で応え続けていた間宮選手。

 準々決勝敗退が決まった後、アメリカ代表と一緒に記念撮影に収まった時の選手たちの充実した表情が全てを物語っている。選手自身が楽しめた大会であったとともに、もう一つの願い――日本中、世界中の人たちにバスケットボールの楽しさを伝えたい――という思いも、多くの人に伝わったオリンピックであっただろう。